香樹院語録を味わう

江戸末期の真宗大谷派講師、香樹院徳龍師の語録を読んでまいります。

御慈悲にて候うあいだ

香樹院語録 2―2

 ▶蓮如上人御一代記聞書より

 193 一 いたりてかたきは、石なり。至りてやわらかなるは、水なり。水、よく石をうがつ。「心源、もし徹しなば、菩提の覚道、何事か成ぜざらん」といえる古き詞あり。いかに不信なりとも、聴聞を心に入れて申さば、御慈悲にて候うあいだ、信をうべきなり。ただ、仏法は、聴聞にきわまることなりと云々

 ※御慈悲にて候うあいだ。徳龍師はまったく同じ表現を使っている。